天然芝には色々な種類があり、どれを選べば良いのか悩んでしまいますよね。
天然芝にはどんな種類があるのでしょうか。
ここでは天然芝の種類と、それぞれの特徴や注意点などを紹介します。
またそれをもとに人工芝との比較をしていきます。
天然芝とは…
芝(しば)とは、1種類あるいは数種類の芝草を人工的に群生させ、適宜刈り込みなどの管理を行い、地表面を緻密に被覆するような生育を維持させ、ある程度の広がりをもち、運動や休養や鑑賞や保安の目的に利用されるイネ科の多年草の総称である
Wikipediaより引用
まとめると天然芝は人工的に育てられたイネ科の多年草のことです。
天然芝といっても完全にほったらかしでは無く、人の手が加えられることから「人工的に」と書かれています。要するにメンテナンスが必要という事です。

天然芝の注意点
柔らかい肌触りや、自然の美しさを持つ天然芝ですが、人工芝と違って環境に左右されやすいので、住んでいる地域にピッタリのものを選ばなくてはいけません。逆に言えば人工芝にする場合は地域問わずどこでも敷くことができます。
天然芝には次のような2種類があります。
「日本芝」と「西洋芝」の2種類があり、さらにそこから細かい種類に分かれます。
まずは「日本芝」と「西洋芝」の違いについて学びましょう。
日本芝と西洋芝には、主に次のような違いがあります。
日本芝…冬には枯れるが管理は比較的簡単でコストが低い
西洋芝…冬に枯れにくいが管理は大変で難しくコストが高い
【日本芝】
春から秋にかけては芝の色が緑色をしています。
逆に冬は枯れてしまいます。
コストは比較的安く、寿命は長めです。
また病気になりにくい芝が多いです。
足で踏んでも芝自体が強いのでぺったんこになることが少ないです。
葉の幅が太く触るとチクチクします。
ただ芝葉が固めなので柔らかい触り心地がお好きな方には向いていません。
メンテナンスは定期的な水やりと芝刈りをしないといけません。
【西洋芝】
1年中緑色をしています。
柔らかくて緑色が濃い。
ただし病気になりやすい芝が多いです。
またコストは日本芝と比べ高いです。
西洋芝は日本の夏に弱いので管理が大変なようです。
というのも日本の夏は外国と比べ高温多湿だからです。
メンテナンスについては日本芝同様、定期的な水やりと芝刈りが必要です。
比べると西洋芝の方が弱いという印象を持たれるのではないでしょうか?日本芝のほうが育てやすいので選ぶ方が多いです。
ただし、西洋芝には西洋芝の良さがあります。1年中緑の芝を楽しめること良さの一つです。日本芝は冬になると枯れてしまうので、見た目を気にする方は西洋芝のほうが向いていると言えます。また日本芝と西洋芝の良いところを掛け合わせたものが人工芝だという方も多くいらっしゃいます。1年中緑を楽しむことができ、メンテナンス不要で楽だからです。ただしどの人工芝も天然芝に勝るとは言いがたく見た目や触り心地など本物に近い人工芝を選ぶことが大切です。

天然芝の場合、定期的なメンテナンスが必要です。
天然芝の場合必要になるもの
- 芝刈り機
- 芝刈り用のハサミ
- 熊手
- 除草剤
- 液状肥料
メンテナンスの大変さを踏まえたうえで天然芝を選びたい場合、先ほど述べた種類をもっと細かく分析したほうが良いでしょう。
まず日本で最も人気の芝生はなんでしょうか。
日本芝・・・
日本で最も人気のある日本芝は「高麗芝(こうらいしば)」という芝生です。
緑色の綺麗な天然芝で、日本の高温多湿の風土に合っているため比較的育てやすい種類です。一般家庭やゴルフ場などでよく使われています。
西洋芝・・・
日本で最も人気のある西洋芝は「ブルーグラス類」という芝生の種類です。
ゴルフ場、家庭でもよく使われます。日本芝は踏まれても強いですが西洋芝は種類によります。このブルーグラス類は「耐踏圧性」があるため西洋芝の中で人気があります。
もう少し種類についてお話します。
日本芝の中で有名な芝
【高麗芝(コウライシバ)】
先ほどお話した高麗芝ですが、ホームセンターや園芸店で購入することができるようです。最も人気のあるのが高麗芝で葉っぱが細く密度が高いため、見た目が綺麗なだけでなく成長が遅いのでお手入れも楽です。公園やキャンプ場などではほとんどが高麗芝となっているほど人気です。ただし夏場の水やりや芝刈りが面倒だと感じることも多く、購入を悩む方もいらっしゃいます。
【姫高麗芝(ヒメクライシバ)】
高麗芝よりさらに葉っぱが繊細で細く柔らかく芝葉の密度が高いです。より緑色が鮮やかで踏み心地が良いのが姫高麗芝です。高麗芝よりすぐに芝が伸びてきてしまうため、芝刈りなどのお手入れは高麗芝より大変です。具体的には刈込は最低でも週に1度と手間がかかります。長期旅行など計画したい人には不向きかもしれません。
【野芝(ノシバ)の特徴】
高麗芝は比較的お手入れが楽ですがさらにお手入れが楽な芝をお探しの方は「野芝」が良いでしょう。病害虫に強く気温や渇水などの耐性が高いですが、芝葉の密度が低いためスカスカに見えてしまい見た目が悪いので一般家庭には不向きです。見た目を気にしないでお手入れのことを考えるのであればいいかもしれません。
西洋芝の中で有名な芝
【バミューダグラス】
日本芝に最も近い西洋芝で、葉っぱが繊細で細く綺麗な緑色をしています。ただし芝葉が伸びるのが早いためメンテナンスが難しいです。バミューダグラス類には主にティフトンやリビエラなどがあります。
【ブルーグラス】
芝が伸びるのが遅いためメンテナンスしやすく、病害虫にも強い芝です。ただし日陰では生育が悪くなってしまうため場所が限定されます。ただし総合的に見て世界中で一番人気のある芝生で、最も有名なのがケンタッキーブルーグラスです。デメリットとしては寒冷地に弱いので冬は防寒シートなどで被うとよいでしょう。
【ベントグラス】
葉っぱが細くて柔らかく密度が高いのが特徴で、寒さに強いため冬場の心配はいりません。しかし高温多湿には弱く管理は大変です。日本のような気候には合わない可能性があります。ベントグラス類には、ペンクロスやクリーピングベントグラスなどがあります。
【フェスク】
広葉系のトールフェスクは道路に使われ、細葉系はゴルフ場などで使われます。高温や乾燥に強く耐陰性があり比較的丈夫です。広葉系は見た目が野芝によく似ています。
芝生の選び方について
【用途、理由別おすすめ芝】
ゴルフ練習のため…野芝、バミューダグラス
ドックラン…姫高麗芝、高麗芝、ティフトン
バーベキューなどをしたい…野芝、高麗芝
冬も緑を楽しみたい…クリーピングベントグラス、トールフェスク
触り心地を重視したい…姫高麗芝、ティフトン

【地域別おすすめ芝】
北海道~東北北部…ペントグラス、ケンタッキーブルーグラス
寒さに強い西洋芝のブルーグラス類であるペントグラスやケンタッキーブルーグラスが良いでしょう。西洋芝の中では1番簡単にメンテナンスできます。
芝の中には寒さに非常に弱い芝もあるため特に寒い地方は種類を考えるのが1番大切です。
人工芝の場合は寒い時期でも青々とした緑のお庭を保つことができるので寒い地域の方にもおすすめです。
東北南部~中部地方の高地…ケンタッキーブルーグラス、野草
この地域は暖地型でも寒地型でも問題ありません。しかしより選ばれるのは寒地型です。西洋芝のブルーグラス類、ケンタッキーブルーグラスが人気があります。。日本芝を選びたい方はメンテナンスが楽な野芝がおすすめではありますが見た目のことを考えると芝がスカスカで質素なお庭になりがちなので賛否両論です。弊社の人工芝の場合、芝葉の数にこだわりがあり高級感を演出できるためご好評をいただいております。
関東・近畿・中国地方…高麗芝 、ウィンターオーバーシード、ティフトン
気候が暑くもあり寒くもあるこの地域は、天然芝の選択に悩む地域です。調査によると暖地型を選ぶ方が多いようです。ずっと青々としたお庭にしたいならウィンターオーバーシードがお薦めです。春から秋までの暖かい時期は日本芝を敷き、寒い時期にはその上から西洋芝の種を蒔く敷き方です。ただコストと手間はかかります。
いつも緑色のお庭にすることは難しいですが高麗芝やティフトンが人気があります。
四国・九州・沖縄地方…高麗芝、野芝、ティフトン
暖地型がお薦めです。好みによりますが、高麗芝、野芝、ティフトンが良いでしょう。ただ水やりはしっかりと行う必要があります。手入れの部分で断念してしまう人も多いです。
芝生の管理
草刈り
草刈りは地域にもよりますが夏場は週1回以上行うのがおすすめです。綺麗な状態を保つためには必要なメンテナンスになります。種類によっても違いますが伸びに応じて刈ってくださいね。
水やり
細目な水やりは必須です。水やりを怠ると場所によっては茶色く枯れてしまいます。日本芝・西洋芝ともに夏場はたっぷりのお水を撒いてあげましょう。
除草
定期的に除草しましょう。雑草をそのままにしておくとお庭の見た目が良くありません。また芝自体にも栄養が生きにくくなってしまうため、大変な作業ではありますが大切な事です。
施肥
芝の生育を助けるため、定期的な施肥が必要です。
メンテナンス業者へ依頼する
天然芝は人工芝に比べるとメンテナンスに管理手間がかかり、天然芝の中では日本芝より西洋芝の方がより管理手間がかかります。
西洋芝を植える方は最初から管理手間がそれなりにかかることを覚悟しなければいけません。もし途中でメンテナンスが無理だと感じたら業者へ依頼する方法もあります。コスト面を考えると高くなってしまうため人工芝に張り替える方も多いようです。人工芝の場合、水やりや草刈りなどがないため人気があります。
天然芝から人工芝に張り替える
最近ではメンテナンスの大変さから天然芝から人工芝に張り替える方も多くいます。
その際は天然芝はがしをした後に整地をして人工芝を敷きます。
施工自体は面積によりますがそんなに時間はかかりません。またDIYで張り替える方もいらっしゃいます。弊社は全国対応しておりますのでどこでも施工に伺うことができますし、コストのことを考えてDIY したい方には販売のみさせていただくことも可能です。ご興味のある方は無料見積もりや無料サンプルをお送りさせていただきますので気軽にお問い合わせください。