各社サンプルが届いたら、下記の4つの事をチェックすると良い芝選びが出来ます。
人工芝の芝葉の形状はメーカーや値段によって様々です。 それぞれの芝葉の形状には、起立性・触り心地等に関する特徴があります。
その為、今ご検討中の人工芝のサンプルがどのような芝葉の形をしているのか確認をして下さい。そのサンプルを送ってきたお店に問い合わせをするのも良いと思いますが、たいていの人工芝は、裸眼もしくは虫眼鏡を使用して芝葉を確認すれば簡単に形状を確認することが出来ます。(その商品のホームページやパンフレットに記載されている場合もあります)
人工芝の【裏面】をご覧ください。
人工芝の裏面のマット部分のコーティングは、主に【SBR(合成ゴム)】と【PU(ポリウレタン)】の2種類があります。 写真左側のように、ザラザラして光沢がないのが【SBR(合成ゴム)】です。 PU(ポリウレタン)と比べて安価で購入しやすいため、世界中で流通している人工芝の大半はSBRです
。しかし、PUコーティングの人工芝に比べてSBRの人工芝の耐久性や品質はかなり劣ります。太陽の熱や紫外線、雨の影響によって縮みが生じ、施工後数か月で10cm以上縮んでしまう場合があります。特に壁際などは大きな隙間が出来てしまう可能性があるので、人工芝を施工の際にはかなり大きめに切っておくなどの対策が必要です。
その為、品質にこだわりをもっている人工芝にはまず使用されておりません。 逆に【PU(ポリウレタン樹脂)】は縮みが少なく耐久性が高いのが特徴ですが、SBRに比べてかなり製造コストが必要になります。 その為、相見積もりでPUコーティングの人工芝とSBRコーティングの人工芝が同じ金額だった場合は、PUを使った人工芝を選ばれた 方が性能が良く、お得だという事になります。
また、人工芝を縫い付けてある『マットが一重か二重か』によって、人工芝の耐久性(特に芝葉の抜け具合)に大きく影響致します。世界中に流通している人工芝では、コスト面から比較的一重の人工芝の方が多く流通しているようですが、ペラペラで縮みも大きく、芝葉の抜けが多くなるため、2重のマットに比べて耐久性が悪くなります。
人工芝のサンプルを横から見れば、マットが一重の人工芝なのか二重の人工芝なのかが分かるかと思いますが、わかりにくい場合はそれぞれの会社の担当者にお聞き下さい。(人工芝を曲げてみれば2重の方が厚みがあるため硬く、一重の方が柔らかいです)
人工芝を長年使用する為には、芝葉の密度が重要です。天然芝と違って、人工芝は製造された時点が最高の状態です。 いくら手入れをしても製造時より芝葉が増えることはありません。その為、始めから密度が低い(芝葉の数が少ない)人工芝を選んでしまうと、すぐに剥げてしまったり芝葉がペッタンコに倒れてしまったりします。また、品質の悪い人工芝は、芝葉の抜けや千切れによる掃除の回数や敷き換えの頻度も増えてしまうので、最初に人工芝を選ぶ段階で『密度が高く高品質な人工芝』を選ぶことが重要なポイントです。では、どのように密度を調べれば良いのでしょうか?
≪人工芝の密度が数字で分かる場合≫
ホームセンターで販売されているような安価な人工芝で13,000/㎡前後、高品質な人工芝として扱われているものでも17,000/㎡前後です。この密度という数字は1m×1m(1㎡)の範囲内に人工芝の縫い目が何個あるかという事を数字で表しています。
1つの縫い目に対し、何本の芝葉が使用されているのかによって実際の密度は少し変わってきますが、基本はこの数字が大きい方が芝葉の数が多く、『耐久性やクッション性、起立性が高い人工芝』と言えます。(※密度が高くなれば使用する材料が増えるので、値段も高くなります)
≪人工芝の密度の数字が分からない場合≫
よほど人工芝の品質にこだわりを持っていない業者でない限り、数字で密度を表示している業者はあまりありません。その為、数字で密度が分からない場合は下記のような調べ方があります。
密度の簡易的な調べ方
人工芝の芝葉の中に指を突き立て、前後左右にグリグリと動かしてみてください。 下の芝葉を縫ってあるマットにすぐに指がついて、ゴリゴリするものは密度が低く、あまりおすすめ出来ません。 なるべくゴワゴワしてマットに指が届きにくい物を選んで下さい。
密度の詳細な調べ方
★縫い目の数を計算する
10㎝四方の中に何個縫い目があるか計算します。
① まず定規を縦の縫い目に合わせ、10cmの間に何個縫い目があるか数えてください。
② 今度は定規を横向きにし、10cmの間に何個縫い目があるか数えてください。
③ 1㎡(1m×1m)に対して縫い目が何個あるのかと言う数字が密度なので、縦横10㎝内にあった縫い目の数にそれぞれ≪×10≫をして下さい。
④ 最後に10を掛けて出た数字どうしを掛け算すると、1㎡何に何個の縫い目があるのかが出てきます。
これが人工芝の【密度】になり、この数字が大きい方が耐久性やクッション性、起立性が高い人工芝という判断基準になります。
電球色など部屋の環境によって、人工芝の色の見え方が全く違って見えます。 特に、人工芝はお庭などに敷く事が多い為、太陽の下で人工芝を見る機会が多いと思われます。 その為、実際に人工芝を敷く場所に人工芝を置いてみて、色合いなどをチェックしてください。
また人工芝施工後は、近距離で見るより少し離れた場所から見る機会が多くなります。 そこで、チェックの際は少し離れた位置からも見ると良いと思われます。