最近では人工芝の需要が高まるにつれ、ホームセンターだけでなく、ネットで検索すると色々な会社で人工芝が販売されています。
景観用の中でも、密度が低い安価なタイプから高密度のタイプ、ゴルフやテニスなどのスポーツで使用するタイプ。また、シルバーや赤などのカラー人工芝など様々あります。それと、同じタイプの人工芝の中でも芝葉が短い物や長い物があるのをご存知でしょうか。
人工芝に詳しくない一般の方に、芝葉の長さが25mmと40mmがありますが、どちらが良いですか?と選択を迫っても、どの長さを選べば自分の用途に適しているのか分かりませんよね。
ましてや写真で「こちらが25mmでこちらが30mmです」と見せられても、どちらも変わらないと思う人がほとんどではないでしょうか。
そこで今回は、人工芝の芝葉の長さによるメリットとデメリットをお伝えいたします。
人工芝の基準となる長さ
まず、人工芝の芝葉の基準となる長さは【30mm】です。
この30mmという長さは、クッション性を保ちつつ見た目のリアルさや起立性など、一番バランスがとれた芝葉の長さになります。
そのため、ほとんどの会社が30mm前後の芝葉の商品をメインで販売していることが多く、また実際いちばん多く売れているのも30mm前後です。大型犬を走らせるため、『とにかくクッション性が必要』といったような特別な理由がない限り、30mm前後の人工芝を選べば大きな失敗はないと思います。
では、それより短い芝葉や逆に長い芝葉はどのようなメリットがあるのでしょうか?
短い芝葉の場合のメリット
短い芝葉の一番のメリットは、天然芝っぽくリアルに見えることです。現在、リアル人工芝として販売されている人工芝は、緑色のストレートの芝葉だけでなく、縮れた枯葉を混ぜて、より天然芝にちかい演出している物がほとんどです。(これは芝葉の長さに関係なく入っています)
芝葉の長さは、緑色のストレートの部分を指しますが、そのストレートの芝葉の長さが短ければ短いだけ、しっかりと縮れた枯葉部分が見えるため、よりリアルな見た目になります。(実際の天然芝は、結構枯れている部分が多く、手入れの行き届いたゴルフ場のフェアウェイですら、近くで見ると枯葉が目立ちます)
ペットや小さなお子さんがいて、人工芝の上で遊んだり寝転がったりするのであれば、クッション性が必要になるため短い芝葉は不向きですが、雑草対策と見た目を重視したいといった方には短い芝葉が最適です。(※実際クッション性もリアリティの度合いも密度が大きくかかわってきますが、上記の説明では密度は考慮しておりません。あくまで同じ密度だった場合の説明です。)
長い芝葉の場合のメリット
長い芝葉メリットは、クッション性が上がることです。クッション性は芝密度がいちばん大きく影響しますが、芝葉の長さでも変わってきます。
そのため、ペットを人工芝の上で遊ばせたい方や子供と一緒に芝の上でかけっこしたい方などは、転んでもクッション性が高くケガをしにくい長めの人工芝がおすすめです。(但し、先にも記載した通り、クッション性に関していちばん大切なのは密度です。密度が高い芝であれば、芝葉が短くてもクッション性は確保できます。密度ってなに?という方は、こちらの記事を参考にしてください→芝の密度とは?)
余談にはなりますが、トイプードルなど小型犬を人工芝の上で遊ばせたい!という目的の方は、長すぎる芝葉には注意が必要です。何故なら、弊社とタイアップしているドックランにて実験を行ったところ、小型犬は芝葉に足が埋もれる感触やふにゃふにゃな感じが嫌な子が多いようで、長い芝葉の場合、数メートル歩いただけで動かなくなってしまう犬が多いです。また逆に29mm以下の芝葉の人工芝の上を歩かせると、元気に走り回る小型犬が多くなりました。※但し、芝葉の形状や密度によっても結果は変わってくると思われます。
では、それぞれのデメリットは何でしょうか?
短い芝葉の場合のデメリット
短い芝葉のデメリットは、クッション性が低くなってしまうことです。また人工芝の上をひんぱんに歩く場合、芝葉の長さがあると枯葉部分の直接なダメージが軽減されますが、芝葉が短く枯葉部分にも直接衝撃が加わると、耐久性にも影響する可能性はあります。
また、密度にもよりますが、ペラペラ感が出やすく高級感は低くなりやすいように思われます。
ちなみに、会社によっては全く同じスペックの人工芝を長さと名前だけ変えて、長い方を『高品質』、短い方を『リーズナブル』として販売しているのをよく見かけますが、実際のコストや耐久性はまったく変わりません。
長い芝葉の場合のデメリット
長い芝葉のデメリットは、枯葉が見えにくいため、緑が強くて天然芝っぽさが薄れてしまいます。また、あまり芝葉が長すぎると自重で倒れやすく、起立性が低くなる傾向にあります。(※芝葉の形状や密度にもよります)
上記の理由からも、30mm前後がどれほど絶妙な長さなのかご理解いただけると思います。
おすすめの人工芝のえらび方は?
どの長さの人工芝が良いか迷った場合は、27mm以上で35mm以下の芝葉のサンプルを何社か取り寄せて、その中から芝葉の形状やコーティング剤の種類、密度、見た目などをくらべるのがおすすめです。そのようにすれば、人工芝えらびに失敗することは少ないのではないかと思います。
尚、弊社がメインで扱う2種類の人工芝の『極(きわみ)』は【30mm】、『楽』は【28mm】となっています。
極は王道の30mmですが、製造後に枯葉だけをストレートの芝葉と同じ高さまで上げるという、他社にはない手間のかかる作業をする事により、枯葉がしっかり見えて密度が高く、天然芝のようにリアルに見えるように工夫をしております。
また、楽は先にも述べたドッグランにて実験をしたところ、小型犬の足が埋もれにくく、楽しく走り回りやすいベストの長さである28mmを採用し、極限まで密度を高めて触り心地を追求しました。
極と楽、どちらも無料でサンプルをお送り致しますので、お気軽にお申込みください。(なお、営業の電話は一切致しませんのでご安心ください)