憧れの一軒家を購入したけれども、お庭の雑草に困っているという方は多いのではないでしょうか?
天然芝に憧れて植えてみたは良いものの、草むしりや芝刈りなど手入れが大変で、始めは積極的だった旦那様もいまでは『せっかくの休日なんだから!』と一切庭にも出ない!という話をよく耳にします。
そんな中、お庭の雑草対策として人気なのが人工芝です。
最近の人工芝はとてもリアルな上、耐久性も高く手入れ不要です。なので、庭の手入れはめんどくさいからしたくないという方には、とても便利な商品です。
人工芝を施工する際には防草シートを下に敷くため、人工芝自体にも防草力があり普通の雑草であれば生えてきません。なので、一切手入れをしなくても一年中キレイなお庭が手に入ります。
いっぽう、雑草だらけのお庭であれば、夏から秋にかけては特に蚊などの虫も多く、できるだけ庭には出たくないという方が多くなってしまうと思われます。
そこで、人工芝で見た目もキレイ、虫も少ないとなれば、お友達を呼んで『お庭でバーベキューをしよう!』という人も多くなるのではないでしょうか。
強力な雑草「スギナ」とは?
しかし、この雑草対策で注意しないといけないのが【スギナ】の存在です。
田んぼの畦道等によく生息しているスギナは、 日本で生育するトクサ類の中では一番小さな雑草です。おそらく【スギナ】と言われてピンとこない人でも、写真を見れば「あぁ、見たことある!」となるのではないかと思います。
スギナとは、いわゆる【つくし】です。 つくしという名前を聞けば、昔から佃煮などにして食べられているので、知っている方も多いのではないかと思いますし、花粉症の原因としても有名です。
『スギナ』と『つくし』、名前が違うのはなぜ?と思われるかもしれません。栄養を集める役目が『スギナ』で、胞子を放出する役目が『つくし』です。
お庭にとってスギナは厄介な存在
では、なぜ『スギナ』がお庭にとって厄介な存在なのでしょうか?
それは、【防草シートの効果がほとんどない】ためです。
多くの雑草は、太陽の光を集めて光合成を行い成長していきます。そのため、防草シートなどで完全に太陽の光を遮ってしまえば、光合成が出来ずに枯れてしまいます。しかしスギナの場合は、竹のように地中深く根っこを広げて下から増えてくるので、いくら太陽光を遮ってもほとんど意味がないのです。
その上、スギナの先端は竹やりのように尖っているので、ザバーン(防草シートの商品名)のようなスギナに対応している防草シートでないと、防草シートを突き破ってきてしまいます。
下記の写真は、施工の際は雑草が一切なかったにも関わらず、半年後隣からスギナが伸びてきてしまった写真です。
防草シート突き破り、人工芝の水抜き穴からスギナが伸びてきてしまっています。尚、人工芝をめくってみると下記のような状態でした。
特に壁際から生えてきて、人工芝の縫い目に沿って根を伸ばして成長しています。これは、なにもなかった地面に防草シートを敷き、その上に人工芝を敷いて全く光が届かない状態にしてあるにも拘わらず、たった『半年』で上記のような状態になってしまったのです。
また、先ほど紹介しましたザバーンといった、スギナ対応の強力な防草シートを敷いたとしてもスギナがなくなるわけではありません。上記の写真のように防草シートを貫いて上に生えてくる事はありませんが、防草シートの下で増殖して段々人工芝が凸凹になってきてしまう事があります。
この事からも、どれだけスギナが強力な雑草なのかご理解いただけるのではないでしょうか。
スギナの対処方法は?
さて、このようなスギナですが、対処方法はあるのでしょうか?
正直にいうと、スギナを対処するのは難しいというのが答えです。【これをやれば間違いない!】という対処法はありません。しかし、下記のような対処法が一般的だと思われますので紹介致します。
①土を完全に入れ替える
スギナの根っこは、地面の数十センチ下を伸びてくると言われています。その為、現状の土を30cm以上掘って完全にスギナの根っこを除去し、砕石を入れてしっかりと地盤を作ってから、川砂等を入れて整地をする方法です。
しかし、個人でこれほどの工事をするのは難しく庭師等のプロにお願いする事になりますので、非常に高額な金額が必要となります。また、お庭の周辺にスギナが生えている場合、半年から一年後にまた地中から根を伸ばして生えてきてしまう可能性が高く、『せっかくお金をかけたのに意味がなかった・・・』となるかもしれません。
②除草剤を撒く
これが予算を最小限にして、一番効果的かもしれません。
特に最近ホームセンター等で販売されている除草剤は、スギナ対応と表紙に書いてあるぐらいスギナを意識した除草剤(ラウンドアップなど)が多いため、それを使用すれば根っこまで枯らす事が出来るようです。但し、一度かけたぐらいでは完全に根まで枯れないので、一週間おきに3~4回かけた方が効果的です。また、すぐに効果を発揮して根まで枯らすタイプと、半年くらい残留して効果を発揮し続けるタイプがあります。
そのため、最初は雑草を残したまま(除草剤は葉から入って効果を発揮するため)短期間で効果を発揮するタイプの除草剤を2~3回かけ、完全に枯らしてから出来る限り根っこの方から除去し、最後に地面に残留タイプの除草剤を撒いておくのが効果的だと思われます。
但し、除草剤には気をつけないといけないことが多々あります。
まずは健康被害です。こんな強力な雑草が枯れるのですから、その薬剤を吸い込んで体に良いわけはありません。散布する際は濃さや量を守って、必ずマスクを着用し、散布後はすぐに服を洗濯するようにしてください。
また、近所に田んぼや畑がある場合は特に注意をしなければなりません。
散布機で散布する場合は特に注意が必要で、風によって除草剤が運ばれてぜんぜん関係ない場所の野菜やお米が枯れてしまう事があります。また、『ネコソギ』のような残留タイプの除草剤の場合、何か月も効果を発揮するので雨が降るたびに地面に沁み込んでいって隣の田んぼ等にしみ込んでいった結果、作物が枯れてしまうといった被害も多々あるようです。
そのような事からも、除草剤を使用する際は周りの状況を考慮しなければなりません。また、除草剤の効果がなくなれば、またスギナが生えてくるという可能性は十分ありえます。
③塩水をかける
最近健康の事を考えて、除草剤の代わりに『塩水』をかけて雑草対策をするという人が増えています。この方法はTV等でも特集されるくらい効果はあるようです。
しかし、塩害によって半永久的に死んだ土地になってしまうため、『絶対に塩水は撒かないでください。撒くのであれば除草剤の方がまだマシです!』と訴える研究者も多いようですので、あまり塩水もおススメはできません。
④固まる土もしくはコンクリートで固める
最近ホームセンター等で販売されている『固まる土』であったり、コンクリートやタイルで表面を固めてしまうという方法です。
①の『土を完全に入れ替える』と同じように高額なお金はかかりますが、①よりは効果的です。雑草はコンクリートを割ってでも生えてきますがそれでも大半の雑草は防ぐことが出来ます。
但し、一度コンクリート等にしてしまうと、土に戻す際にもかなり高額なお金が必要になりますので長期間な計画が必要です。
まとめ
以上のような方法が一般的なスギナの対処法ではありますが、なんどもお伝えしたようにスギナはプロの庭師でも手をやくほどの強敵です。
中々解決法を見つけるのは困難ではありますが、もしスギナを始めとする雑草にお困りの方はお気軽に『0120-977-572』の匠までご相談ください。
一緒に雑草の解決方法をみつけましょう!