人工芝は、自宅の庭において手軽に美しい景観をつくることができます。
天然芝の場合は、水やりや芝刈り、あるいは除草といったお手入れが必要となりますが、人工芝はお手入れがすごく簡単です。
ただし、人工芝の施工で適切な処置をしておかないと、思わぬところから雑草が生えてくるなど、完成後に余計な手間がかかることもあるので注意が必要です。
その処置とは、おもに「防草シート」による雑草対策になりますが、人工芝を施工する前の段階で適切にやっておかなければいけません。
そこでこの記事では、DIYで美しい景観づくりを実現するために必要となる「防草シート」の施工方法や注意点など詳しく解説いたします。
人工芝の下からも雑草は生えてくる!
人工芝は水はけを良くするために、小さな穴がたくさん開けられています。また、壁際は光が入りやすく、雑草が出てきてしまう場合もあります。
雑草は非常に生命力が強く、根っこが残っているだけで増殖したり、あるいは風や雨水によって種が運ばれてくることで発芽したりします。
雑草は、おもに水と日光がある環境で生育します。 人工芝の下地において適切な雑草対策が行われなかった場合、人工芝表面のわずかな隙間が雑草を生育する環境をつくってしまうことがあるので注意してください。
そこで、雑草対策として効果的なのが防草シートです。防草シートは、水を通しても光は通さない構造になっていて、雑草が生えにくくなることから人工芝の下地として適しています。
ただし、防草シートも適切な施工が行われないと、十分な効果を発揮できません。 防草シートを敷くだけでは安心できませんので、下記の方法を参考に正しいく防草シートの施工を心がけましょう。
防草シートの施工方法について
防草シートの施工は、ポイントがわかっていれば比較的かんたんな作業となります。
おもな手順について解説いたします。
道具を準備する
ハンマー、ハサミ、メジャーなど必要な道具を準備します。
整地をする
防草シートを敷く地面を整地します。
雑草や大きめの石を除去し、地面をフラットな状態にして、体重をかけて踏むなどできるだけ締め固めます。
防草シートを敷く
整地した地面に防草シートを敷きます。
防草シートどうしは10cm程度重ね、およそ50cm以内の間隔になるようハンマーでピンを固定します。
防草シートの重ね部分や隙間が生じないよう、ピンだけでなく粘着テープや接着剤を使用すると、雑草対策としてより効果的です。 粘着テープや接着剤を使用する場合は、ほこりなどが付着した状態では接着不良を起こす恐れがあるので、掃除をした後に行いましょう。
防草シートをカットする
排水マスや水道メーターなど障害物のある位置は、できるだけ隙間のないようにハサミでシートをカットします。
また、ブロック塀や建物基礎に接触するような端部は3cm程度折り曲げるようにして立ち上げておきます。
これは、端から雑草が生えてこないよう隙間をなくすための処置です。余分な部分は最終的にカットすることができるので少々長めに残すくらいが良いかもしれません。
全体をピンで固定する
防草シートを敷き終わると、全体的におよそ1m以内の間隔になるようピンで固定します。
ピンを打ち付けることで、防草シートに穴をあけることになりますが、隙間が生じた場合は念のため粘着テープを貼って隠すとよいでしょう。
防草シートの施工の注意点について
防草シートもそうですが、人工芝の仕上がりにも影響を及ぼすのは、下地の出来です。
下地となる地面は、デコボコを解消しフラットな状態にすることと、できるだけ締め固めるのがポイントです。
下地の施工が不十分なままだと、雨によって元のデコボコが現れてしまうことがあります。
整地は最終的には隠れてしまう地味な作業ですが、完成後には非常に重要なので、手を抜かないように行いましょう。
また、雑草の処理は根っこまで除去することが望ましいですが、非常にたいへんな作業です。
手軽な雑草対策として、根っこまで枯らす除草剤を散布するという方法もあります。
除草剤を使用する場合は、雑草取りをおこなう前にあらかじめ散布しておき、1週間くらい経過して枯れていることを確認してから整地の作業に入るとよいでしょう。
まとめ
雑草は、どのような環境でも非常にたくましく育つので、庭の景観にとって非常にじゃまな存在となります。
人工芝にとっても雑草はかなり手ごわい敵になりますが、しっかりと対策を施すことで完全にとはいかないまでも効果的に防ぐことが可能です。
防草シートは庭のDIYには欠かすことができないアイテムとなっており、適切な下地処理と正しい施工を行うことによって雑草対策として大きな効果を発揮します。 人工芝の施工は防草シートとセットで行うことをおすすめいたします。